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盆休みが終わり、もう秋……
35度、36度が連日続けば、30度なら涼しく感じてしまう。この時
8月18日(土)「ほっとパル100年の森・プロジェクト」野沢温泉ブナ原生林植樹ツアーが開催された。
標高1700m近い高地での「ブナ観察」「植樹ツアー」だから、下界の暑さとは別世界。
たまたま当日は、下界も30度を切る8月にしては最低気温。集まった面々は下は3歳。上は82歳。表情も涼しさを反映して爽やか。
結婚30周年を祝って、植樹に来た方を紹介し、軽いストレッチをし、早速長坂ゴンドラからブナ原生林の上の平へ。
森林インストラクター10名の基に、各班ごとに原生林に出発。
森林インストラクターの案内に、静かに森を歩く中、ふとこんな誌が思い起こされた。
24歳で急逝した詩人「立原道造」の「また落葉林」での一節。
いつの間にかもう秋
昨日は夏だった
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詩人でなければ、出てこないこの2行
もっとこの感覚を味わいたくて、植樹終わって自宅に戻り、ネットでこの詩を見る。
恋人を想う詩なんだ。
いつの間に もう秋!昨日は
夏だった……おだやかな陽気な
陽ざしが 林のなかに ざわめいてゐる
ひとところ 草の葉のゆれるあたりに
おまへが私のところからかえって行ったときに
あのあたりには うすい紫の花が咲いていた
そしていま おまへは 告げてよこす
私らは別離に耐えることが出来る と
澄んだ空に 大きなひびきが
鳴りわたる 出發のやうに
私は雲を見る 私はとほい山脈を見る
おまへは雲を見る おまへはとほい山脈を見る
しかしすでに 離れはじめた ふたつの眼ざし……
かえって来て みたす日は いつかえり来る?
(詩集『優しき歌』角川書店1947年』
齢 70に手が届かんとする私が、今更こんな淡い恋心など、日常生活の中で起きるハズもないのだが、
ブナの原生林の中で一時、過ごせたことが、こんな清々しい感情を呼び戻してくれたのか。
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「昨日は夏だった」
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この現実に再び突入の「企業戦士」の日々だが、残暑もあと1か月。
秋晴れの黄金の田んぼをバックに群れ飛ぶ赤トンボを想って、残暑を乗り切ろう。