75年の人生の中で、個人にも会社にも大きな影響を与えてくれた人と何人か出会った。その中で両方に大きな影響を与えてくれたのがアメリカ人のBryanさんだ。出会いは36歳の時であった。それから40年の付き合が続いている。今は一か月に一回365日大学のZOOM講座に講師としてアメリカ、ナッシビルから参加してくれる。今月は「キリスト教とは何ぞや」とのテーマでお話しいただいた。Bryanさんのお父さんが戦後進駐軍として日本にきて、長崎の惨状を目にして日本の平和は原子爆弾でなく、聖書を持っての思いを抱き退役しアメリカに戻り宣教師の資格を取り、日本の熊本人吉の山村に再上陸。以来50年にわたって、教会、幼稚園を運営し、Bryanは1歳の時両親と一緒に日本に来た。
30数年後私との出会いが生まれるのだが、息子は中学卒業してアメリカへ、娘は大学卒業してアメリカへ、すべてブライアンの関係からだった。
当日隣の棟でZOOMの講義を聞いていた妻が講座を終わって質問タイムの時、突然画面から消えた。「椅子から転げ落ちたか?」質問タイムを中座し慌てて隣の棟に駆け込んだ。なんと妻は一人で椅子から立ち上がりトイレの方に壁伝いで歩いているではないか。いまだかつてサポート無しで立ち上がれない妻が。「オシッコ?」「違うBryanさんに挨拶しなくては」と涙を浮かべながら言った。妻を席に戻しZOOM会場に戻りBryanと皆さんにこの経緯を伝えた。話を聞いたBryanの目にも涙が浮かんでいた。奇跡は起きるものだ。
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